今回シュクレクーレ【流し飴】についてお伝えしていきます
飴細工作り、特に飴の工芸菓子【 ピエスモンテ 】作りには欠かせない技法のひとつです
コンテストなどでどんなに綺麗な作品を作ったとしてもシュクレクーレ【流し飴】が上手くいかないと評価として全てダメになってしまいます。
それほど大事な技法なのです。
シュクレクーレとは
飴細工の技法の一種で主に流し飴を指します。シリコンやアルミ製の型を使うものが主流ですが、塩ビシートや紙に直接流したりコルネで絞ったりして動きを出したり出来ます。
パラチニットで作るパターンとグラニュー糖で作るパターンがありますがグラニュー糖だと炊くときに色がついてしまうのでパラチニットを使用する事が多いです
透明度が高くてとても綺麗なんですよ♪
シュクレクーレ【流し飴】でよくある悩みとそれの解決策
シュクレクーレ【流し飴】に関するお悩みまとめてみました。
- 悩み:流したのは良いけど飴が型やテーブルにくっついて離れない事がある
- 悩み:流した飴の中に気泡がいっぱい入って綺麗じゃない
- 悩み:そもそもシュクレクーレのやり方がわからない
シュクレクーレに関するこんな悩みを持っている飴細工初心者さんはかなり多いと思います
間違ったやり方を続けてもうまくいくわけがありませんよね
自分もうまくいかないで飴細工に対するモチベーション下がりまくりでした。
ですが自分自身で色々と試行錯誤をしたり、飴細工のコンテストでよく入賞されている方にお話を聞いたりしてこの解決策にたどり着きました☆
- 悩み:流したのは良いけど飴が型やテーブルにくっついて離れない事がある
- 解決策:一枚紙を敷いてから塩ビを敷いて飴を流す
- 悩み:流した飴の中に気泡がいっぱい入って綺麗じゃない
- 解決策:焚き上げてすぐ流すのではなく、温度を落ち着かせてから流す、浮いてきた気泡をガストーチを使用して貸していく
- 悩み:そもそもシュクレクーレのやり方がわからない
- 解決策:今からどこよりも詳しく説明します!
今回のブログ記事はこの解決策を詳しく説明していくのと基本的なシュクレクーレの方法を紹介していきます
なので今回の記事で
- 基本のシュクレクーレのやり方がわかる
- 土台やセルクルにくっついて離れないトラブルを回避する方法を知る
- 流した後出来上がりが気泡だらけにならない方法を知る
- 割れたり壊れたりしにくい安全な外し方がわかる
このような知識を得る事が出来ます☆
飴細工歴10年以上の経験を活かしてみなさんのお役にたてたらうれしいです
では早速スタート☆
シュクレクーレ【流し飴】のやり方
今回はオーソドックスにセルクルに流して円盤【ディスク】を作ってみます
この円盤【ディスク】は飴の土台としても使えますし、簡単なので流し飴の基本的な要素を知る練習としてはもってこいです
シュクレクーレに必要なもの【ディスク編】
- 手鍋
- 温度計(250℃まで測れるもの)
- ゴムベラ
- 2ミリ厚の塩ビシート(デスクマット)
- オーブンシート
- セルクル(今回は12センチを使用してます)
- ガストーチ
- 赤外線式温度計(あれば便利)
シュクレクーレの材料
直径12センチのセルクルの場合
- パラチニット 150g
- 水 15g
- 食用色素 適量
流し込む型の準備
台にオーブンシートを敷いてその上から塩化ビニールシートを敷きます。
熱い飴を流した時の熱で塩化ビニールシートが変形してしまい型や台にくっつき離れない原因になります
☆塩化ビニールシートの下に紙(オーブンシート)を一枚敷くだけでそれを防ぐことが出来ます☆
このオーブンシートを一枚入れるだけで全然違うんですね!
使いやすいのがオーブンシートなんだけど普通のコピー用紙とかでも大丈夫だよ☆
流したいセルクルの高さや長さを測り、その大きさに塩化ビニールシートをカットする
セルクルの内側にカットした塩化ビニールシートをセットしていきますが、ここにも一枚オーブンシートをかまします
☆この作業によってセルクルにくっつくのを防止します☆
これで流す準備は完了です
飴の炊き方【シュクレクーレ】
早速飴を焚いて流していきます
①手鍋に水を入れその後にパラチニットをいれ火にかけます
今回は見やすいように青色の色素を入れてます!
②中火で時々ゴムベラで混ぜながら170℃を超えるまで温度計で測りながら焚いていきます
③温度が170℃を超えたら、火を止め濡らしたダスターの上に置き温度上昇を止めます
④手鍋に浮いてくる気泡をガストーチで消していく
※飴ランプの下に鍋ごと置き、温めて気泡を落ち着かせる方法もあります
⑤145℃まで下がったら型にそーっと流し入れていく
⑥浮いてくる気泡をガストーチで消していく
☆この作業を行うことにより気泡を入れないようにきれいに飴を固める事が出来ます☆
⑦粗熱が取れるくらい(45℃)まで下がったらそっとセルクルを外す
※温度が下がりすぎると外れにくくなる場合があります
⑧ディスクを持って塩化ビニールシートを曲げながらはずす
無理やりディスクの方から取ろうとすると割れる可能性があるので塩ビを曲げながら取りましょう
完成☆
透き通って綺麗ですね♡
シュクレクーレのポイントまとめ
- 透明感を出すならパラチニットを使用する
- 塩化ビニールシートの下に紙を敷くことによりくっつきを押さえる事が出来る
- 170℃まで煮詰める
- 濡らしたダスターに置き温度上昇を抑える
- ガストーチで気泡をつぶす
- 45℃くらいで塩化ビニールシートを曲げながらはがす
このポイントを押さえればシュクレクーレで悩むことはなくなると思います
基本のシュクレクーレを覚えることで作れるものの幅がグーンと広がりますよ!
飴の美しさを際立たせる透明感をフルで活かせるように頑張っていきましょう
シュクレクーレの応用はまた違う機会に紹介します♪
今回もありがとうございました♡